sachi-x's 記

☆☆☆~自分を大切にできるようになるために☆☆☆~

意味について-ガーデン-感想~現代の相談業務に必要なこと!明日から質問の仕方が変わる?かも。。。

自己 感情と同じように 意味についても、社会の中にある

「関係の中に存在し、人々が互いに行為を調整しあう中で立ち現われてくるもの」ガーデン1999

挨拶の例 

例えば、道で偶然すれ違い、私があなたに手を振り、もしあなたも手を振り返してくれたなら、あなたが私の行為が挨拶という意味を持つと認めたことになり、意味を補い完了する。人は他者の補完的な行為によって、そのことに対する意味を確認する。

例えば、仕事で失敗した時、自分は仕事ができないと思っている人に対して「君には力がなかった」と言われたら「仕事ができない自分」が補完され、意味を持ち始めます。一方で、「難しいことに挑戦したね」と言われれば、仕事ができない自分よりも、挑戦した自分という意味の候補が立ち現われます。

「個人の心を前提にして、行為やテキストの背後にあるものを見定めようとしたり、他者の心の中にあるものを突き止めようとしたりしていることに、問題があるのです。」ガーデン1999 構成主義的世界観(論理実証主義からの脱却)

着目する視点によって自己が変わるのです。。。

アプローチ

  1. 内なる他者への視野 -自己が構築されたもんであるのならば、誰かの言葉や影響が私の中にあると考えられます。その他者を認識することで、自分の言動を自分自身と切り離して評価することができます。例えば、攻撃性の強い人に対して「あなたは攻撃性が強いので直した方がよいですよ」と言うと、非難されたと受け取り、検討したいと思うまでに時間がかかるでしょう。そこで、「あなたの話しかたは、あの部長とそっくりだ...」と言ったり、「あなたの話しかたは、小学校の時に先生に似ている...」と言ったらどうでしょうか?攻撃性を直接指摘するよりも、多くの他者の声を自分の中に持つ個人と扱うことで、自分自身の行為は他者の影響によるものだと思えるようになり、検討しやすくなります。
  2. 自己表出の重要性-自己は表現というメタファーなくしてはその輪郭を表せません。自分が何を感じ、何を思い、何を信じているのかを他者に伝え、それが理解されることで自己を認識することができます。自己の表出が認められるということは、主観を認め、尊重することになり、その人が影響を受けたさまざまな関係をも肯定することになります。また、他者による肯定とは、関心を持って熱心に聴いてもらうということです。ガーデンは、自分の苦しみに対して誰かが「心を動かされる」ということは肯定の高度の形だといっています。さらに、自己表出をより豊かなものにするためには、ストーリーとして語ってもらうほうが、意味を同時に含むことになります。
  3. 自己内省-社会構成主義における自己内省とは、異なる考えを受け入れ、さまざまな声で話すことができるようになることを意味します。こうすることで、自分自身の中に「多声性(ポリフォニー)」が生まれます。他者からのアプローチとしては、まずは相手の現実をしっかりと聴き、肯定し、調和した対話を生み出します。その上で、変化力を持つ自己内省の対話にシフトしていきます。自己内省の対話とは、相手が絶対に正しいと信じている信念に対して、あいまいな部分や不確かな点、複雑な気持ちなどについて問い掛けていくことです。

以上 問題に焦点を当て、問題を取り除いたり、不適応な部分を変えるというよりも、意味を変え、活力を引き出すアプローチをとります。そして、相談者の人生の意味生成プロセス(過程)に共同参加します!