「意図」は「行動」へ結びつかなければならない-マイクロカウンセリング1985-アイビィ
「行動変化」を目標とする意図
正確に伝わらなければならず、またその反応は行動(言語、非言語)で示され、観察されなければならないと考えるのです。
共感したつもりでも、それが相談者に伝わらなければ共感しているとはいえない。相談者の行動変化のためであることを再認識する必要があるのです。
- かかわり行動 - 文化的に適合した視線の位置 eye contact、言語追跡 verbal following、身体言語 body language、声の質・調子 verbal tone
- 相談者観察技法 client observation skills
- 開かれた質問、閉ざされた質問 questioning
- はげまし encoraging、いいかえ paraphrase、要約 summarizatin
- 感情の反映 reflection of feeling
- 意味の反映 reflection of meaning
- 焦点のあてかた focusing- 文化的に、環境的に、脈絡的に-相談者に、問題に、他の人に、私たちに、面接者に
- 積極技法 influencing skills- 指示、論理的帰結、解釈・リフレーミング(再定義) interpretation・reframing、自己開示self-disclosure、助言、情報提供 information giving、説明、教示、フィードバック feedback、カウンセラー発言の要約
- 対決 - 矛盾、不一致
- 技法の連鎖 sequence of skillsおよび面接の構造化 structuring the interview
- 技法の統合 skill integration
かかわり行動 1976アイビィ
- かかわり行動を用いることで信頼や共感、敬意、尊重、誠実さや温かみを伝えることができ、信頼関係を構築することにつながります
- 「傾聴」真剣な相互関係の中でカウンセラーがとる態度 効果的な傾聴には「私はあなたの言うこおに関心がありますよ」という姿勢を示しながらクライエントが表現する言語および非言語の「感情」と「内容」をよく聴くことが大前提となってきます。さらによく聴いているということを相手にわかるように伝えることが大切です。アイビィは信頼関係を築くための要素を観察可能なものとするために「かかわり行動」という言葉を用いて4つの項目を揚げました
1.視線 ~あなたに関心がありますよ~
2.身体言語 ~姿勢や動作にも十分注意しましょう~
3.声の調子 ~相手の気持ちとともにあることが肝心~
4.言語的追跡 ~自然に応答し、話しやすく安心できる関係をつくる上で大切 相づちなどクライエントの話へのかかわりに集中しましょう
かかわり行動は「非指示的」に見えますが、実はそうではありません
なぜならクライエントはカウンセラーが聴こうとすることを話すから
カウンセラーが興味を持った内容に対して積極的に話します。
二人の関係の中で生まれた話題の方向性なのです。
ですから、あくまで「傾聴」の姿勢を保つことが大切です。
また、トレーニングでは自分自身がどのような話題に興味を持ち、どのような話題を無視したり避けたりしているのかについて観察してみることも効果的です。
かかわり技法2-6
「クライエント観察技法」「質問」「はげまし」「いいかえ」「要約」「感情の反映」「意味の反映」があります。
・相手の波長(非言語-顔の表情(@_@)、姿勢、動作 言語-キーワード、言語パターン、矛盾、込み入ったメッセージなど)を観察し、合わせたコミュニケーションを通じてクライエントとの関係に調和が生まれる
・アイビィ1985「質問はクライエントの話の新局面を開き、論点を浮き彫りにし、クライエントが自己探求を深めるのに有効である」質問は情報収集のためだけに行うのではなく・・・開かれた質問により支えられながら自分自身を探究することができます
「どのような?」 - 面接を始めるとき
「どんなふうに?」
「その点について、もっと」 詳しく述べてもらうとき
「具体的な例は?」 具体的な行動の事例を引き出すとき
「どうしますか?」
「~しながら、今、どんなふうに感じていらっしゃいますか?」クライエントの感情に集中するとき
・はげましは語りを促す クライアントの話に関心があることを表現
アイビィ「無表情になるな」
感情を分け合い、それを表現するのです。
うなずき 「はい」「ええ」「それで?」「それから?」「たとえば?」「もっと続けて話してください」
ときには「沈黙」が価値あるはげましになることもあります。
クライエントが話を続けるために十分な時間を取ることも大切です。
その目的はクライエントの自己探求を励ますことであり、焦点はクライエントのニーズに当てられなければなりません。
・いいかえは支持的(指示ではない)に介入し、言われたことの本質だけを繰り返すことが大切です。
クライエントが言ったことを正確に把握しているということを伝えるのです。効果的です。
- 今一緒にいて、クライエントの世界を理解しようとしていることを伝えることができる
- その発言をより簡潔に整理することができる
- カウンセラーが正しく認識しているかをチェックすることができる。間違っていれば、クライエントに言い直してもらう機会をつくることができる。また、いいかえは新しい話題への展開にも役立つ
クライエントは自分自身を客観的に見つめ直し、受け入れることができます。
・要約により話のすべてを統合できるよう援助します
つまり、いくつかの発言をまとめてそのエッセンスやテーマをとらえ、混乱したものを明瞭にするのに役立ちます
正確な要約は、クライエントを尊重することにつながります。